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2021-03-29

桜と学校

寒い冬も去り、いつの間にか心地良い春が訪れる季節となりましたね。春と言えば、桜の花が開花し始めて、毎年同じように綺麗に咲く花びらにほのぼのとした気持ちにさせてくれる反面、新しい気分で様々な事がスタートする気持ちにもなる季節です。

ふと考えるのは、学校には桜の木がつきもので、いわれは桜は国花だから公共の場所で植樹が奨励された事もありますが、校庭に桜が植えられるようになったのは明治時代になってからだそうです。明治政府は教育政策の基礎を国学に求めたんですね。「日本人の心とは朝日に照り輝く山桜の花の美しさを知るその麗しさに感動する心。」(江戸時代の学者:本居 宣長が書いた歌の現代語訳より)それが広く親しまれていたという背景がまずあって、そこに目をつけたのが旧日本軍でした。パッと咲いてパッと散る桜(潔さと勇敢さの象徴の桜)は、日本のためなら命を惜しまず敵陣に突っ込んでいくことが求められる軍人のイメージと良く合っていたんですね。さらに、日清戦争、日露戦争の勝利によって軍部が力を持つようになると子どもたちにも桜を通して軍人精神が教え込まれるようになったそうです。

こうして、学校の校庭にも桜が植えられるようになったんですね。

また、入学式のための花は桜といわれる事が多いのも、旧文部省の通達で、教育施設に植えるべき樹種についての文言があって、その中には校庭に植えるべき樹種は「学校行事の際に開花するなどの記念樹的要素があるもの」にするように書かれていた事によると思われます。

第二次世界大戦後の緑化と復興を目的として、財団法人日本花の会は1962年~2007年の間に220万本、また日本さくらの会では1998年~2008年までの間に100万本の桜の苗木を生産育苗し、これらを公共の場所を優先して無償配布しました。結果、無料ということで、卒業生の記念植樹などにもこの桜の苗木が選ばれた経緯があるそうです。

 

 

広発工業㈱ 建築・設計部: T・Nでした。